金属バットメモ

お漫才師「金属バット」についてのメモ

金属バットに限らず何かを分析することについて

金属バットに限らないことですが、一流の創作物やパフォーマンスの一番すごいところは、あらゆる面白い要素がすべて明確に独立できずに、全体がまるでひとつの生命体のように渾然一体となって輝いていることです。


金属バットの漫才も一流のパフォーマンスや作品のひとつです。僕が金属バットにここまで刺激的な魅力を感じるのは、初めてネタを見たときから、そして今も全く変わらずに金属バットを面白いと感じているからです。細かく考えた結果、金属バットがどれくらい面白いのか決まるのではありません。


言語以外の情報を含むあらゆるものはすべて言語に還元して表現しきることはできません。あらゆるコミュニケーションは思考と感情の近似です。話し手の出力の段階で、聞き手の解釈の段階で、必ずもともとの思考や感情からズレが出ます。だから、金属バットの魅力だって当然100%こんな端書きには表現しきれません。このメモ全部あわせても金属バットのネタ動画一本の魅力に遠く及ばないし、そのネタ動画だって10本集めてもライブで見るご両人の魅力1分ぶんにも勝りません。

 

それでも、近似的な言葉で表そうとするだけで、少しでも金属バットの新しい面白さに気づきやすくする足跡が残せるんじゃないかと思っています。たぶんみんなそうなんだと思います。